民事再生とは

民事再生とは

 民事再生とは、民事再生法という法律に基づく裁判手続です。

 民事再生は、経済的に行き詰まった企業について、現経営者のイニシアチブを維持したまま会社債権者等の利害関係者の多数の同意を得て再生計画を策定し、これを遂行することにより、利害関係者の利害を適切に調整しつつ会社の事業の再建を図ることを目的とした制度です。

 民事再生手続は、債権者の権利を制約することで債務者の返済負担を軽くします。債権者としては損をすることとなりますが、民事再生が適用できる場合、債権者も債務者に破産されるよりは多額の回収を実現することが見込めるため、債権者としてはその点の損得を勘案して再生計画に同意するか否かを判断することとなります。

 このように、民事再生手続は、債権者の権利制約(その裏返しとしての債務者の救済)を内容とする制度ですが、そこで制約を受ける権利は、無担保債権者の債権のみです。再生計画でカットできるのも無担保債権だけです。この点で会社更生手続と比べると、債務者の救済という点で劣りますが、低廉かつ迅速な手続で実現可能であるため中小企業向の手続きといえます。民事再生法の再生計画は、主として以下の3種が存在します。

(1)自力再建型

 本業の将来収益から再生債権を弁済し、自力で再建を図る類型。

(2)スポンサー型

 スポンサーに資金援助を受け、その支援のもとで再建を図る類型。

(3)清算型

 営業譲渡などの手法により、営業の全部または一部を受け皿会社に移管したうえで、旧会社を清算する方法。民事再生法では、手続開始後に、裁判所の許可を得て、営業譲渡を行うことができる。営業譲渡代金が再生債権の弁済財源となる。

法人民事再生の手続

 民事再生も破産と同様、裁判所に対する申立てによって始まります。

 民事再生申立てを行うと、裁判所によって保全処分命令と監督命令が発令されます。保全処分命令とは、民事再生の申立てから開始決定までの期間(通常1~2週間)においてその間の債務の弁済を禁止し、担保となっている資産の差押えや処分を禁止する命令のことです。監督命令とは、裁判所が監督委員による監督を命令することです。裁判所は、監督委員を選任し、監督委員の同意なしに債務者ができない行為を指定します。

 監督委員が選任されると、債務者(民事再生を申し立てた法人)は、監督委員との間で打ち合わせを行います。問題がなければ、民事再生申立てから1〜2週間ほどで裁判所は民事再生手続の開始決定を行います。

 民事再生手続開始決定後は、裁判所と監督委員のもと、再生に向けた手続が進められます。再生債務者となった法人は民事再生手続開始決定から2か月以内に、財産状態を正確に把握し履行可能な再生計画案を作成するため、その有するすべての財産について再生手続開始時における価格を評定し、財産目録及び貸借対照表を作成したうえで、裁判所に提出しなければなりません。また、同時期に手続に必要な報告書も裁判所に提出することとなります。

 再生債務者となった法人は、定められた期日までに再生計画案を裁判所に提出します。再生計画案を作成する主な目的は、特定の債権者に対する債務についてどの程度免除を受けるのか、また、残された債務をどのように弁済するのかを明らかにする点にあります。なお、法人民事再生における残存債務の弁済は、原則として再生計画認可決定の日から10年以内に行う必要があります。

 再生計画を提出した後は、債権者集会が開催され、その中で再生計画案を決議し、一定数の債権者の同意を得ることができれば再生計画案が可決され成立します。

 債権者集会で成立した再生計画は、認可を認めるべきでない特殊な事情がない限り、裁判所において認可決定されます。

 認可決定は、その後債権者による不服申し立て期間が与えられ、不服がなければそのまま確定します。

 認可決定が確定した場合、再生債務者は、認可された再生計画に従って残存した債務の弁済を各債権者に対して行います。再生計画を履行し、債務を完済すれば民事再生手続の終結決定がされて一連の手続が終了します。

破産との違い

 法人民事再生は、法人破産と異なり、法人の事業を存続させるための手続です。法人破産を消滅させることを目的とする一方、法人民事再生は、現経営者のイニシアチブを維持したまま債権者の理解を得ながら法人の事業を残存させることを目的としています。残存させるための手段として、債権者の理解を得ながら債権の圧縮を主な内容とする再生計画の認可を目指します。

民事再生のメリットとデメリット

民事再生のメリット

 法人民事再生のメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

①会社の事業を存続させることができる

②債務の圧縮と返済期間の猶予が得られる

③原則として現経営者が引き続き経営に当たることができる

④認可の要件が比較的緩い

⑤期間が短く手続が比較的簡易(通常、開始決定から約半年程度で認可決定が得られる。)

民事再生のデメリット

 法人民事再生のデメリットは少ないですが、敢えて挙げるとすれば以下のようなものが挙げられます。

①法人の事業が残存する(経営続行を望んでいない場合は不向き)

②圧縮されるとはいえ債務は残存する

③法人破産と比べて高額な弁護士報酬や裁判所への予納金が必要となる

④再生計画が認められない場合、そのまま破産手続に移行する

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まとめ

 ここでは、法人民事再生について説明を行いました。

 法人民事再生は準備がとても大事ですので、是非早めに当事務所にご相談いただければ幸いです。

 当事務所は、お客様のため全力でお力添えすることを約束しております。債務整理は気の重い話かもしれませんが、放っておけば状況は悪化する一方です。軽い気持ちで構いませんので、是非お早目に当事務所にご連絡ください。